子どもは安くて使い勝手よい労働力。児童労働とは? 現状は? 多い地域は? 商品は?

児童労働とは

日本では6歳になったら小学校へ入学し中学校へ進学することがあたりまえです。

ところが、世界をみるとそうでない子どももいます。

家事を手伝わされたり、仕事に出されたりで学校へ行けずに仕事をしているのです。

お手伝いやアルバイトとは違って、低賃金、長時間労働、劣悪な環境のなかで教育を受けることなく子どもが大人と同じように働くことを「児童労働」といいます。

児童とは15歳未満をいいます(開発途上国は14歳。危険・有害な仕事は18歳未満)。

国連の専門機関である国際労働機関(ILO)が採択した条約があって、そこで定められています。

児童労働に従事する子ども(5~17歳)

 

児童労働に従事する男の子ども(5~17歳)

 

児童労働に従事する女の子ども(5~17歳)

ILO,Global estimates of child labour:Results and trends,2012-2016

ここでは、児童労働の仕事はどのような仕事なのか、なぜ子どもが働いているのか、どこで行われているのかについてまとめます。

児童労働の仕事

児童労働の業種は工業、農業、漁業、鉱山、サービス業などさまざまです。

具体的には例えば、カーペット作り、織物、Tシャツ作り、シューズやボールなどスポーツ用品の製作、チョコレートの元になるカカオの収穫、宝飾品研磨などです。

他に、ILOが「最悪の形態の児童労働」として定めているものに、人身売買、子ども兵士、奴隷労働、親の借金を払うための労働、売春、ポルノ関連などがあります。

ごみ再資源化の仕事をする少年。 ベトナム・ホーチミン 2006年7月23日。

誰が働かせているのでしょうか

安いものが欲しい!

作業現場で子どもを働かせている人は現地の製造業者です。

製造業者は子どもたちの労働によって作られた商品を販売して利益を得ます。

販売された商品はまた別の業者に渡り、世界に輸出されていきます。

日本に輸入されてくるものもあります。

そういった商品はとても安い価格で販売されます。

児童労働で作られた商品は人件費が安いのでそれが可能になるのです。

安いと消費者は喜んで購入します。
たくさん売れるとまた商品が必要になり、さらに児童労働が必要になる、ということでつながってきます。

ですので、働かせているのは、安いと喜んで購入する消費者ということになります。

イラスト さいとうじゅん

フェアトレード

こういった安い商品は買わないようにしなければなりません。ですが、いったいどの商品が児童労働によるものなのか。これは残念ながら見分けはつきません。

ここが難しいところなのですが、てがかりとして「児童労働によるものではないと宣言している商品」があります。

児童労働問題解決に取り組んでいるNGOのACEでは森永製菓などと連携して児童労働によるものではない認証をチョコレートにつけて売り上げの一部をガーナの子どもたちの支援に寄付するという活動をしているということです。
http://acejapan.org/choco/project
こういった商品には、その旨が記載されていますので、選んで買うことができます。
商品を買うことが企業を応援することになり、正しい取引につながります。

消費者が児童労働や生産者に不当な取引をせず、一方の生産者は安全な商品を提供する公正な貿易をフェアトレードといいます。

なぜ子どもが働いているのでしょうか

理由はいくつかあります。
1.貧困 子どもでさえ働かないと生活ができない。
2.学校に行っていない 近くに通える学校がない、学校に必要なお金が払えない、女の子に勉強は必要ないなどの理由で親が学校へ行かせず、子どもを労働力とする。
3.子どもは安く雇える 子どもは雇い主の大人に逆らえないので言い値の低賃金で働かせることができる。
4.孤児 紛争などで生活が破壊され家族を失う。

児童労働は世界のどこで行われているのでしょうか

アフリカ、アラブ諸国、アジア太平洋、南北アメリカ、欧州・中央アジアとどこにも存在しますが、一番多いのはアフリカです。

地域別にみた児童労働者数

ILO,Global estimates of child labour:Results and trends,2012-2016

児童労働者(5歳~17歳)の人数は世界で1億5,000万人いますが、そのうち人数が多いのがアフリカで7,200万人となっています。

次に多いのはアジア太平洋で、パキスタン、インド、バングラデシュが深刻です。