森林も切ったらなくなります。

森林の減少

地球環境問題の1つに森林の減少があります。

どのくらい減少しているのでしょうか。

国連食糧農業機関(FAO)のデータによると、1990年~2020年の30年間で1億7,750万ha減少しています。

世界の森林面積 1990年-2020年

資料:FAO

国別でみると、一番多く減少しているのはブラジルで約9,000万ha、2位はインドネシアで2,600万haです。

森林減少の多い国50(1990-2020年)
順位 国名 Country/Area 地域 万ha
1 ブラジル Brazil latinamerica -9,227
2 インドネシア Indonesia asia -2,641
3 コンゴ民主共和国 Democratic Republic of the Congo africa -2,447
4 アンゴラ Angola africa -1,265
5  タンザニア United Republic of Tanzania africa -1,164
6 ミャンマー Myanmar asia -1,067
7 パラグアイ Paraguay latinamerica -944
8 ボリビア Bolivia (Plurinational State of) latinamerica -697
9 モザンビーク Mozambique africa -663
10 アルゼンチン Argentina latinamerica -663
11 コロンビア Colombia latinamerica -581
12 ベネズエラ Venezuela (Bolivarian Republic of) latinamerica -579
13 スーダン Sudan africa -521
14 コートジボワール Côte d’Ivoire africa -501
15 メキシコ Mexico latinamerica -490
16 ナイジェリア Nigeria africa -489
17 ペルー Peru latinamerica -411
18 ボツワナ Botswana africa -354
19 ニカラグア Nicaragua latinamerica -299
20 カンボジア Cambodia asia -293
21 ザンビア Zambia africa -259
22 チャド Chad africa -241
23 ソマリア Somalia africa -230
24 エチオピア Ethiopia africa -219
25 カメルーン Cameroon africa -216
26 エクアドル Ecuador latinamerica -213
27 ナミビア Namibia africa -213
28 ガーナ Ghana africa -193
29 ベニン Benin africa -170
30 マレーシア Malaysia asia -150
31 ブルキナファソ Burkina Faso africa -150
32 ジンバブエ Zimbabwe africa -138
33 カナダ Canada northamerica -134
34 マダガスカル Madagascar africa -126
35 パキスタン Pakistan asia -126
36 マラウィ Malawi africa -126
37 グアテマラ Guatemala latinamerica -125
38 ラオス Lao People’s Democratic Republic asia -124
39 ウガンダ Uganda africa -123
40 セネガル Senegal africa -123
41 南アフリカ South Africa africa -109
42 ギニア Guinea africa -108
43 リベリア Liberia africa -90
44 中央アフリカ Central African Republic africa -90
45 北朝鮮 Democratic People’s Republic of Korea (Desk study) asia -88
46 ニジェール Niger africa -86
47 ホンジュラス Honduras latinamerica -62
48 シエラレオネ Sierra Leone africa -59
49 フィリピン Philippines asia -59
50 パプアニューギニア Papua New Guinea oceania -54
資料:FAO

なぜ減少しているのでしょうか。

開発や違法の伐採によるものとされています。

世界の人口は増えています。それにつれて食糧の供給が必要になり、農地が必要になりました。

新しく農地をつくるためには、森林を伐採して農場や牧場にします。

現在森林減少が特に問題となっている東南アジアでは、アブラヤシ農場、アマゾンではサトウキビ農園や大豆畑、牧場が作られています。

アブラヤシ

農場をつくるには道路も建設されます。

伐採された木は道路で運ばれて商品になって輸出されます。

木は時間をかけて再生することができますが、決められた範囲を上回る違法な伐採を行うと追い付かず破壊されていくのです。

他に、水力発電、金鉱山開発なども行われています。

なぜ森林が減少したらいけないのでしょうか。

つぎのようなことが挙げられます。

漁獲量が減る

河川は栄養分を運んできて海に届き、その栄養分によってプランクトンが育ち、それを餌にして魚介類、海藻が育つのです。

自然の良質な水がなくなる。

木や土に吸収された雨は浄化されて良質な水となって湧き出てきます。

良質な水は飲んでおいしいですし、動物や植物が健康に育ち、川を流れ海水になりよい循環を生みます。

土砂災害が起こりやすくなる。

森林は水をため込む機能があります。

大雨が降っても木や土が吸収してくれるので、下流に大量の雨が流れていきにくくなっています。

森林が貧弱だと、雨が溢れて土砂崩れが起こり、下流の河川が氾濫します。

砂漠化する。

熱帯林では養分は木の中に蓄えられていて、土地には栄養はあまりないのです。

なので、木を切ってしまうとその後には植物が生えてこなくなります。

植物が生えないと土の水は蒸発してしまい、砂漠になってしまうのです。

砂漠になると、資源もなくなるし人も住めなくなってしまいます。

野生生物や住民に影響が出る。

森林と共に生活をしている住人は、開発によって住む場所や生活スタイルの変更を強要されます。

また、森林には多種多様な生物・植物が生存しています。

木が切られて森が失われると環境が変わり生きていくことができません。

つまり「持続不可能」ということです。

木はCO2を減らす?

木はCO2を吸収してO2(酸素)を排出します。

ですので、CO2削減には重要な働きをすると考えられています。

ですが、一方で、木は夜になると呼吸をしてCO2を放出もするのです。

国立環境研究所地球環境研究センターのウェブサイトによると、森林面積が減るから森林による二酸化炭素(CO2)吸収量が減るとはかぎらないとうことです。→ こちら

どうすればよいのでしょうか。

森林が減少している国々と日本は遠いですから、関係ないように思いますが、実は身近な問題です。

日本と木材

日本は世界有数の木材輸入国です。

工業用丸太輸入量の多い国20(2019年)
順位 国名 Country/Area 地域 輸入量
(万m3)
1 中国 China asia 4,526
2 オーストリア Austria europe 951
3 ドイツ Germany europe 682
4 スウェーデン Sweden europe 592
5 韓国 Republic of Korea asia 414
6 カナダ Canada northamerica 335
7 日本 Japan asia 283
8 ベルギー Belgium europe 207
9 フィンランド Finland europe 174
10 インド India asia 172
11 アメリカ United States of america northamerica 134
12 イタリア Italy europe 128
13 ルーマニア Romania europe 105
14 フランス France europe 102
15 チェコ Czechia europe 102
16 イギリス United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland  europe 96
17 ラトビア Latvia europe 92
18 ポーランド Poland europe 70
19 ルクセンブルク Luxembourg europe 51
20 ノルウェー Norway  europe 40
資料:FAO

また、アブラヤシから採れるパーム油は”植物油”として日本でも多く使用されています。

認定制度

実際問題として、パーム油を使用していない商品かどうかを見分けることはできません。

また、家を建てるなどで木材を使うことになっても、その木材が違法なものかどうか見極めるのも難しいことです。

ですが、違法伐採された木材では「ない」ことがわかるようなってきています。

国際NPOのFSC®(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)が責任ある森林管理によって生産された木材であることを認定する制度を設けて管理・運営しています。

認定の基準には
・法律やルールを守っているか
・労働者の権利や安全が守られているか
・豊かな森林の自然環境を守っているか
・定期的に管理を行っているか
などがあり、この基準を満たしていると認められた商品には認定マークがつけられるようになっているのです。

責任ある森林管理のマーク(例)

画像提供:FSCジャパン

木材に関する製品を購入するさいには、このマークがあるものを選ぶことで地球環境保全に参加することになります。

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