地球環境問題

気候変動 高温、洪水、干ばつの極端現象どうなってるの?

気候変動

地球が温暖化することによって、陸地や海面の温度が上昇することはもちろん、雨の降り方も変化するなど、気候がこれまでとは違った現象をみせることを気候変動といいます。

気温の変化

1901年~2012年の気温の変化を見ても高いところでは2.5℃上昇しています。

地上気温の変化 1901-2012年

出典:IPCC Climate Change 2020

降水量の変化

降水量では、1901年~2010年の変化と1951年~2010年の変化を比べると、降水量が増えるところはさらに増え、減るところはさらに減っていることがわかります。

地上の年降水量の変化

左が1901年~2010年、右が1951年~2010年

出典:IPCC Climate Change 2020

温暖化が進むと、陸地や海面の温度がさらに上昇し、水や空気の流れが激しい方向へ変化します。
そのため、近年では熱波、未曽有の大雨、雷雨、サイクロン、台風、ハリケーンによる高潮など、気象の極端現象が世界各地でみられるようになっています。
(日本付近で発生する熱帯低気圧を台風といい、インド洋付近で発生するものをサイクロン、北アメリカ付近で発生するものをハリケーンとよびます)
温暖化が進行すると頻度や強度が強まっていくと予想されています。

極端現象

極端な高温

気温でみると、10年に1回発生するような暑さが、温暖化が進むにつれて頻度が増え温度も高くなると予測されています。

10年に1回発生するような極端な高温になる回数と強度

資料:IPCC Climate Change2021

極端な大雨

大雨・洪水では、10年に1回発生するような大雨・洪水が、温暖化が進むにつれて頻度が増え雨量も増大すると予測されています。

10年に1回発生するような極端な降水量になる回数と強度

資料:IPCC Climate Change2021

降水量が多いと災害が起こります。
2001年から2018年の間に発生した自然災害の約74%が水に関連したものです。
件数と死者数が多いのが、アフリカとアジアです。

洪水の発生件数 2001-2018年

洪水による死者数 2001-2018年

資料:UNESCO WATER AND CLIMATE CHANGE 2020

極端な干ばつ

干ばつとは、雨が降らない時期が続き土地が乾燥し水が不足することです。農作物の生育に大きな影響を与えます。

干ばつも近年世界で多くみられるようになっています。
干ばつは乾燥帯気候の地域だけに発生しているのではなく、洪水が発生している地域でもみられ、洪水と干ばつが繰り返される地域もあります。

こうなると農作物が育ちにくく、食料不足に陥ることになります。

干ばつの発生件数 2001-2018年

資料:UNESCO WATER AND ClIMATE CHANGE 2020

10年に1回発生するような極端な干ばつになる回数と強度

資料:IPCC Climate Change2021

温室効果ガス排出量と地球温暖化の進行度

温暖化が1℃で収まるためには、GHG(温室効果ガス) 排出が非常に少ないシナリオ(SSP1-1.9)でも効きません。
GHG 排出が非常に多いシナリオ(SSP5- 8.5)になると5℃の上昇と予想されています。

1850-1900年を基準にして地球温暖化が4℃進行した時の地球

出典:IPCC Climate Change2021

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