地球環境問題

海水面上昇 地球温暖化で海水温が上昇。氷河が溶け、島は沈むのか。

地球温暖化によって海の様子も変わってきます。

地球が温暖化することによって、水温もあがります。そして氷だったところが溶けて水になります。

これが進行してくると、海水面が上昇し高波の危険性が高まります。

海水温上昇

海水温上昇の原因

海の水温が上昇しています。
気候変動について検討する国際機関IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によると、海水温も陸上の気温と同様にCO2の増加が原因だとしています。

どのくらい上がっているのか

地球の海水温は数年から数十年にわたる大気の変動や地球温暖化などが重なり合って変化しています。
長期的にみると、100年あたり0.56℃の上昇となっています。

海水温の上昇

出所:気象庁

氷河が溶ける

氷河とは

地面に積もった雪が溶けずにその上にさらに雪が降っていくうちに押し固められて氷塊となって重みで流動するのが氷河です。

温暖化によって氷塊が溶けてきます。

どのくらい溶けているのか

世界氷河モニタリングサービスが監視している41の基準氷河をみると、1980年以降、減少を続けているのがわかります。

基準氷河の増減の変遷

出所:UNESCO WATER AND CLIMATE CHANGE 2020

海水面が上昇する

海水面が上昇するしくみ

氷河が溶けると海水の量が増えます。
また、海水温が高くなると海水の体積が膨張します。
これらによって、海水面が上昇します。

IPCCによると、1901~2010年で19cm上昇しました。

世界平均海面水位の変化

出所:IPCC Climate Change 2013

海水面が上昇するとどうなるか

海抜ゼロメートル地帯が水没するようなことは数百年の間にはないが大型台風が通過した場合に発生する高潮による危険は高まる恐れがあるということです( >地球環境研究センター「海面上昇とゼロメートル地点」)。

ツバルは海に沈んでいるか。

海面上昇の問題で話題にのぼるのが「オセアニア地域の国・ツバルが沈んでいる」ということです。
これを聞くと、ツバルは日に日に沈んでいってしまっているように思えますが、事実ではなさそうです。

ツバルは複数のサンゴの島からなる国で、首都フナフチがある島は最も高い地点が4mともともと高低差は少ないです。
フナフチの潮の満ち引きは2mの差があるということで、低いところでは海水面よりも低くなることがあり、これは今に始まったことではないそうです。

ただ、ツバル政府が”温暖化の犠牲者”であることを国際社会に訴えていたり、他のオセアニアの国のフィジー、マーシャル諸島などでも高潮による被害が大きくなっていたりなど洪水被害が深刻化していることは現実にあります。

考えられる要因としては潮位の他、地形、土地の利用、降水、波力など複数の要因が関係しているということです( > 地球環境研究センター「海面上昇で消える島国」)。


参考:東洋経済オンライン「温暖化で沈む国」は本当か?ツバルの意外な内情

TOP