大航海時代、ポルトガル、スペイン、イギリス、オランダが争ってアメリカ、アフリカ、アジアに進出していった目的はいくつか考えられます。
・キリスト教の信仰を広げて味方を増やす
・未知の場所にたいする冒険心
・領土拡大&富への欲望
このうち、一番人々を力強く動かしたのはやはり領土拡大&富への欲望です。
大国は未知の国へ侵出して領土を拡げ、ヨーロッパにはないめずらしい農産物や資源など原材料を手に入れて、それを商品として売って富を得るのです。
めずらしいものとは
東南アジアの香辛料、日本の生糸・銀などです。
とくに香辛料はヨーロッパ人にとってはギリシャ・ローマの時代から憧れていた貴重な商品でした。
とくにインドネシアのモルッカ諸島にはここでしかとれない種類があり、ポルトガル、スペイン、オランダ、イギリスが争いました。
「コショウなんかで国が争うの?」と不思議にも思いますが、人間、一度口にしたおいしい衝撃は忘れられないもので、消費者からの要望が高まると高く売れるので、商売人としては多く手に入れようと躍起になりしかもそれが自国での生産が無理となると争って海外に進出するというわけです。
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原材料を手に入れる方法
例えば、トルデシリャス条約でポルトガル領となっていたブラジルでは、パウ・ブラジルという赤色染料の原料が有力商品になりました。
ポルトガル人はブラジルの住民に伐採・運搬をさせて斧や衣類、雑貨などと交換して原料を得ていました。
この商売は利益をあげ、ブラジルの国名になりました。
パウブラジル