先進国と開発途上国

国連「植民地と人民に独立を付与する宣言」いつ? 植民は終わったの?

植民地の独立

第2次世界大戦が終わった1945年、国際連合が創設されました。

国連憲章では、植民地の人々の利益を定めていました。

国連は植民地の独立をサポートし、また宗主国も植民地を保持し続ける国力がなくなったり、人権にたいする意識が高まるなどで、植民地主義は終わらせる動きになりました。

1953年、イギリスの代表Mrs. E. Emmetが国際連盟で機能していた1926年の奴隷条約を国連に移管する議定書に署名している。

photo:UN Photo/MB

1960年には国連で「植民地と人民に独立を付与する宣言」が採択されました。

ここでは「宗主国による植民地の征服、支配や搾取は基本的人権に反していて、国連憲章に違反している」と明記されています。

1960年はアフリカの国々が多く独立し、「アフリカの年」とよばれています。

新植民地主義

植民地が独立した後も、実質的に宗主国と植民地の従属関係は続きました。

宗主国は独立した元植民地の主権を形式的には尊重しながらも、こんどは元植民地側の地元有力者と手を結んで、実質的に支配するやり方です。

ただし、これまでのように直接支配するのではなく、宗主国を中心とした先進国の巨大企業が元植民地に子会社を作って、巨大企業にコントロールされた子会社が農産物や資源の支配を行うのです。

このように2つ以上の国で資産を支配する企業を多国籍企業といいます。

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